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デニム&レザー育成ブログ

コリンボ 「M-422」 アビエータージャケット

2024新年明けましておめでとうございます。本年もこのブログをよろしくお願いします。

では、新年最初は年末に購入したコリンボのM422です。このブログ的には「新兵器購入3」になりますが、また買ってしまいましたよ。。

 

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M422はG-1フライトジャケットの元祖にあたるモデルで10年以上前の商品のデッドストックです(2012年モデル)。元ネタのコントラクターは1940年に2回納入(16957、74892)しているウィリス&ガイガー社。どちらの納入分かはわかりませんでした。

ほんとはオリジナルのG-1(55J14のバージャック製34)が欲しくてずっと探してるんですが出てきません。なのでコレを発見した時に、「未使用やしコレでええわ」という事で購入しました。

 


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レザーはバッファローハイド(水牛)で、1.1ミリと0.8ミリの使い分け。革を2枚重ねる所(前立て、ポケットフラップ、腰帯など)なんかを梳いてるのは革ジャンの常識ですけどね。水牛を使ってるのは、戦前のオリジナルの荒々しい革の表情を現代の山羊では表現出来ないからでしょう(これ以降のコリンボのG-1系は普通に山羊ですけどね)。

まあ、2010年頃は結構人気の革でレインボーカントリーも水牛か馬か選べましたし、水牛G-1も出してました。FEWやマッコイズも水牛のA-2、G-1を出してましたし、ジェラードのイーストウエストもキップと選べましたしね。ですが、気付いたらほぼ姿を消してました。原皮の価格高騰と人気で馬革には勝てなかったんでしょうね。

私自身は2着目の水牛、コリンボのG-1も2着目です。

 

 

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コロナ以降では考えられない定価ですが、購入額は10万以下でした。

 

masuya1997.com

丁度2023モデル(コリンボのG-1もついに20万越え)がウィリス&ガイガーのM422Aだったので詳細を見ましたが、ディテール同じでした。襟裏がわかりませんでしたけどね。

 

 

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一晩経って、揉み解してブラッシング後。

色はマホガニーブラウン。マルーンに少し白を混ぜたような色というか、マホガニーに少し紫を足したようなです。水牛革は山羊革の様なシボ革ですが、少しスムースっぽいシボが少ない所と多い所の差が激しい革です。皺とスジが長くて多め、耐摩擦も山羊革には負けますが強めで柔らかさは山羊革より上。アニリン染めなら部位で均一に染まらないので色むらもあり山羊革より経年変化はします。

以上の特徴は昔、ポーキーズでの内見会時にレインボーカントリーの三好さんに御教授頂きました。

 

では革の表情中心にG-1系の仕様を見て行きます。

 

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フロント全景。

ポケットは近すぎず離れすぎずの丁度いいバランスです。

 


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前見頃。大きめで不均一な荒々しいシボに所々に走る長い皺。

 


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両ポケットとフラップはシボと皺多めの私好み。A-2とは違いダブルステッチでの縫製は、正直あまり綺麗な縫製ではないですね。これわざとしてんのかなぁ?

フラップの形は角を丸めて少し弧を描くカモメ型でA-2のと似ているのはオリジナル通り。

 

 

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ペン刺しは両玉縁仕様、ナットボタンは経年で艶なくなってます。

 


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前立ては上部を少し削ってる変わった形してます。

ジッパーのスライダーは復刻タロンですね。務歯がデッドストック?ちょっとわかりませんけどスライダーと務歯の噛み合わせが悪く固いのでロウを塗りました。

 


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面子はやや大きめ。ここは1番力かかる所なのでアタリが楽しみ。

 

 

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腕は試着跡もなく、畳み皺もきつくなくて良かったです。

 


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右腕。皺とシボ多め。

 


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左腕。右程ではないですが充分です。

 

 

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内ポケットあり。これが便利なんですよね。ボタンはコリンボ刻印入り。

 


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中はキナリのコットン。

 

 

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「男の背中!」って感じで好きなデザイン。勿論実用性もあります。

腰帯は短い方がカッコいいですね。着ると見えませんけど。背中のラバーストラップは2本でした。

 


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背中の1枚革部分はフロントよりシボと皺多め。

 


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腰帯が1番シボ少ないですね。色も若干薄いです。腰帯の上下がシボシボ、皺々なので対比が美しいです。

 


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タバコの灰が落ちてしまってますが…実用性充分なアクションプリーツと脇のマチ。

 

 

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鳩目穴は3ヶ所。ここのマチは0.8ミリかもしれません。

 


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このように腰帯と前見頃の色がほぼ同じで、背中側の革は少し濃い色してます。

 

 

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リブ付けステッチはA-2と違いどちらも露出してます。

色はブラウン単色。裾は一重で2段、袖も2段で長め。このリブは糸が太くてかなり分厚いですね。私のレザーフライトジャケットの中で一番分厚いです。

 

 

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襟のムートンは襟先が広がり若干尖っていて大きめ。毛足の長さは長すぎず、短すぎずで丁度いいですね。色が薄めと思いきや…。

 

 

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この様に襟を折ってたライン上が緑っぽく色抜けしてます。まあムートンの色抜けもG-1の経年変化の一部ですからね。

 


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ストラップはオーソドックスな下膨れした5角形。ちゃんと留めて着れます。

 


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ウィリス&ガイガーのM422とM422Aは襟裏の補強ステッチがなくジグザグステッチだけなんですよね。もう一つのコントラクター、モナークのM422もないのでM422の仕様とも言えます。

ステンシルは白でセンターにありますが、オリジナルは右サイドでフォントも違うはず?納入毎にフォントが違うコントラクターもありますけどアレンジかはちょっとわかりませんね。

 

 

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裏地はレーヨン100%のオレンジ色。艶々で綺麗です。レーヨン100%の織物を初めて見て着ましたけど中々暖かいですね。

 


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裏地もアクションプリーツあり。

 


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脇のマチもあり。ほんと手が込んでます。

 


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コリンボネームの上にかかってるハンガーループ。

コリンボのG-1系は小さめなのでサイズは36。パターン変更後のレインボーカントリーの34より小さいですね。コリンボもレインボーと同じように2020年頃にパターン変更してますので今は他所と同じぐらいのサイズ感になってるはずです。

 


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G-1はA-2より撮る所が遥かに多くて困りますね。ウィリス&ガイガーのM422(Aも)はゴードンのM422Aのような唯一無二な仕様はありませんけどフラップの形と襟裏の仕様が特徴なんでしょうね。

 

 

 

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で、2024年元旦から着始めました。屋内だと艶が強すぎると思いましたが外だとそうでもないですね。ムートンの似合う年齢になると柔らかい革にアクションプリーツ付きが楽で良いです。

 

 

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これでレプリカですけどG-1系が3匹(コントラクターも違う)になったので、今年中には3匹の違いを記事にしましょうかね。G-1も7823Aぐらいまではコントラクターでかなり違いますから。

では。