FADED BLUE

デニム&レザー育成ブログ

レインボーカントリー Type "A-2" 2個目

こんにちは。

11月はネタが無いので革ジャン紹介です。今回は検索で来る人が多いレインボーカントリーのA-2です。このブログではセミドレス記事が圧倒的人気でその次がレインボーカントリー記事なんですよ。ホワイツはもう無いですけど、レインボーカントリーはまだまだネタがあるのでここらで開放しときます。

 

ではハンギングから。

 

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色はレッドブラウンでまたオリジナルとは違う色です。私はレプリカなので実物とは違う色を好むんですね。

今まで紹介してきた馬革とは何か迫力が違います。

 

チケットを見てみると
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このブログ初登場のゴートスキン(山羊革)です。ゴートと言えばG-1系が有名ですが勿論A-2にもあります。

一番上のプロダクトナンバーの末尾にアルファベットがありますけど、コレがあるとショップ別注品です。MSだと埼玉県のマッシュマンズ別注で、約10年前の製品です。

 


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モデルはラフウェアのAC18091。ラフウェア2回目の納入品になるオリジナル18091だけは山羊革なので実物通り作ってるんですね。

オリジナルの色は赤みのあるラセットブラウンです。

 

 

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いつも通りのタンニン鞣しに染料仕上げです。まぁ私は鞣しよりも染料に拘りますけどね、顔料革ジャンは嫌なので。色は赤みがだいぶ抜けつつ濃くなる所は濃くなってオレンジブラウンのようになってます。

羊や馬とは違って100%のシボ革なので柔らかめの革です。シボは個体差や部位で違いは多いですけどね。山羊でも皺が多い個体はありますがコレは全くないです。

 


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接写。私のは全面非常に細かいシボですね。下地オレンジの上にレッドブラウンのハンドフィニッシュなので、最初から色ムラありましたしシボの粒々が際立つ塗装になってます。G-1系とは見え方が違うのがお気に入りポイントです。

見た目が馬や羊、鹿のシボとも全く違いますね。

 


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これは前立て部分ですけど、経年変化にはやや乏しいんですよ。ハンギング画像でもわかると思いますけどね。

 


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馬革だとこれですからね。まぁレプリカ、復刻で山羊革のA-2がほぼ無い理由がこれです、馬革じゃ無いと売れないんですね。バズがこの18091出してますけど馬革で出してるぐらいですから。

ただオリジナルのA-2やM422A見たらわかりますけど、山羊革の銀面はめちゃくちゃ頑丈でほぼハゲる事はないですからね。G-1はラッカー仕上げが多いというのもありますけど。なので「やや柔らかめで着やすく、銀面が強くて少し暖かい」のが馬革との違いと解釈してます。羊と水牛よりは硬い革ですけどね。

 

 

ではA-2として見ていきます。

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高めの台襟あり。

 

 

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襟はやや小さめで収まりがいいですね、型付けはしてません。これはスナップボタンを留めて着用してる事もあります。

 


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留めてるとこんな見え方。ボタンのアタリが弱いのは山羊革の方が若干厚く柔らかいからだと思いますね。

襟は結構色抜けしています。

 

 

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お腹周り。光の加減もありますが色ムラは出てます。

 


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ポケット。フラップはラフウェアらしい曲線で丸みがあります。

やっぱり山羊革はおとなしくて綺麗です。皺がある個体だとまた見え方違うんですけどね。

 

 

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42-1401Pとフラップの形は微妙に違いますね、ポケットは少し縦に小さいです。

このブログで馬革ばかり紹介していたのもわかるでしょう?写真の見映えが違いますね。

 


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ポケットの中にタグ。

 


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エポレットと縫製位置。このエポレットが一番色抜けしてる箇所です。薄めの色で染料だとやはり色は抜けますね。

 

 

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腕周りは色濃くなってるんですよ。皺も入りますけどだいぶ浅いです。馬革程の可塑性はないですからね。腕曲げたら柔らかいけど粘りっ気が強いです。

 


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脇からの一気縫い。ラフウェアのは全てがこれだそうですね。

 


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リブは元々の赤がレッドブラウンになりました。リブ物で色が革と同系色なのはコレだけですが、違う色の方が好みですね。

 


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復刻タロンと三角ステッチ。

 

 

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ほぼ同じです。

 

 

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フロントはこんな見え方。10年着てるとは信じられない状態ですけど、これが山羊革なんですね。

 


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裏地は普通のA-2用コットンブロードなのでペラペラです。

 


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ハンガーループのステッチは横長の×点です。

 

 

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ここは少し形が違います。

 


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適度に色ムラが出てる背中。小さい山羊革の一枚革もええもんですね。

この写真だと、脇から裾にかけて絞っていくレインボーカントリーのシルエットが良くわかります。着丈も長くオリジナルの樽型とは全く違いますね。10年前だとモデファイ型はレインボーカントリーとリアルマッコイズ、オリジナル型はトイズマッコイとバズリクソンズ、その中間が今は亡きTHE FEWって感じでしたけど、今はどうなんでしょうね?

 

 

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A-2好きなら山羊も要りますね。やはり三好さんの仕込んだ革は素晴らしいですし、塗装も良いです。色が明るい染料なので色ムラが出て好みの経年変化もしてくれてますからね。馬と山羊のA-2では見た目が全く違うのでファッションも変わって楽しめます。レインボーカントリーで山羊のA-2は多分これだけなのでこれからも大事に着ていきますよ。

山羊革の銀面が強いのは長所でもあり短所でもありますが、私は馬革の方が好きですけどね。とは言え山羊革の象徴、G-1も持ってます。山羊革のG-1とA-2で着た感じどう違うのかは経験しないとわかりませんからね。

 

来年の春には2シーズン着た鹿革G-1を紹介しますよ。では。